2014/09/14
自然派ワイン特有の”マメ”についての話 Part2
結果 今回のアルザスで”マメ”の話をしたのは 先の2生産者とジャン・ピエール・リエッシュ、ジャン・フランソワ・ガングランジェ(以後ガングランジェ シュレールの従兄弟)の4人となりました。
特にベテランのシュレールとメイエーの話しを中心に回顧していきます。
ちなみに 2年前 ガングランジェ訪問時 彼は、日本人が、言う”マメ”を理解していましたが 他の地域も含め多くの造り手が、この頃 還元と答えており 話が通じず大変でした。
2年経って だいぶ認知された実感ありです。
マメの原因として挙げられた事
ひとつは、バクテリアで 醗酵が、長引いたワインに出る傾向があるとメイエーが、言ってました。
そして もうひとつが、畑の地中の窒素が、少ない可能性は、シュレールとメイエー両者が挙げていました。
補足として シュレールは、2008年頃~2012年の雨の少なさを挙げており この理論が、正しければ 2013年から消える可能性を匂わせる話しをしてくれました。
ちょうどこの頃からシュレールもメイエーもマメなワインを連発することになっている過去の結果を見るとある種の裏付けとも取れます。
真偽は、これから時間をかけて 解明されると思いますが
取り急ぎ ベテラン生産者が、現状 想像できる点という意味で理解してもらえればと思います。
(この話を日本のある生産者に尋ねたところ 窒素と還元とマメの関係みたいなものに ピンとこられたようです。 理系的な理論を持ちあわせていない自分としては なるほどとしか言えないのですが・・・w)
簡単にまとめると
畑の地中の窒素が少ないと 取れる葡萄も窒素が少なくなる。
そうすると
醗酵中 バクテリアと窒素のバランスが、悪くなり 醗酵もすんなり決まらず
潜在的に マメっぽいワインになっていくという事のようです。
そして 輸送 今回 リエッシュでピノ・グリ ナチュールが、マメだったけど・・・と報告したら
え そうなの?と 同じものを開けてくれましたが 出されたものは、普通でした。(^^ゞ
彼も輸送で荒れているのかな?と言っていましたが 潜在的に”マメ”っぽくなるワインに輸送は、堪えるようです。
(感覚的には こういったワインは、比較的早く 1~数か月で マメが取れます。)
追記 シュレールのワインについてですが ある筋から 醸造所が、雰囲気ありすぎというか 汚いという話や大樽の中に入ってちゃんと洗浄してくれる人が、鏡さん脱退以降いないなどが挙げられています。 さすがに デリケートすぎて ここら辺の確認まで出来ませんでした。
送ったワインが、マメであることを知っているか?
ほとんどの生産者が、ん? という反応でした。
ただ 「出るかもな」という感覚は、あるようで
色んな立場のプロが、生産者とディスカッションする事は、大事なのではないかと思いました。
彼らのマメに対する対応
実際 テイスティング能力が、甘い場合 マメに気付かない事があり
生産者リリースベースでは どんどん売れていってしまうそうで 直接 ドメーヌへ出向いて試飲して ネガティヴに感じた時 感じない人に買い負けるといった現象となるようです。
(現地試飲では美味しいという場合もある。 前述したように 日本に持ってきたらおかしくなっていたという事は、多い。)
ということで
生産者側としては 嫌なら買わなくても構わないですよ。という理論のようです。
(ヴァン・ナチュールは、世界的に広まりつつあり 大量生産が難しい為 需要と供給のバランスが崩れ始めている。)
SO2をちょっと足せば ”マメ”は、出ないものであるとわかっているが
それを入れないのが自分たちの造りなので その結果に対しては 寛容でいる事が、本来 ナチュラルなワインを享受することになると思います。
しかしながら
彼らと話してみると それは、「飲み頃とは言えない状態」であるとも同時に言います。
また 蔵出しリリース時 大丈夫でも 輸送で荒れて マメになるという事も多々あるので
一概に 生産者、インポーターを責めるべきでもないかもしれません。
この事を知ると 非常にデリケートな問題であると 気付いてもらえると思います。
インポーター、酒屋、飲食店、一般消費者に至るまで試飲せず買うことの不安は、付き纏わります。
しかしながら ビビれば 偉大かもしれないワインを買い損じるという世界だということです。
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コメント
No title
個人的には
宅急便で到着したワインは1週間
輸入直後のワインは3ヶ月
待ってから開栓するように努力しています
(輸入直後ワイン3ヶ月はなかなか守れないので、飲んで荒れてると思ったら買い直して待ってみます)
2014/09/14 22:21 by masa URL 編集
No title
2014/09/15 01:02 by ろっくすおふ URL 編集