2013/11/01
自然派ワインの味わいについて
「自然派ワインと普通のワインの違いは、何ですか?」と
よくよく思い返せば 毎日のようにされているんじゃないかと思うほど よく質問されます。
人によっては 「飲めばわかる」で済みますが
人によっては 飲んでもわからない可能性もあり 他に言葉での説明が、必要になるかと思います。
説明をする場合 造り方を中心に話をすることになりますが
味わいの点に関しては 対比となる普通のワインの経験が、聞く側に必要となり
難しい面も出てきます。
あるお客様から 「自然派ワインは、好きで 造り方が、違う事は、理解しましたが 味わいの違いが、うまく解釈できない。」といった内容の質問を受けました。
通常 自然派の味わいに関しての説明では
「普通のワインは、味わいが、ハッキリとしていてスクエアな洗練された香り、味わいなのに対し 自然派は、添加物の過多による刺激が、少ないので 飲みやすく 雑味豊富で まろやか そして 酵母感が、残っており 菌類を意識させる のどかな香り、味わいである。」といった内容を語っています。
前述のお客様は、さらに 「これでは理解できない。 ソムリエが、言うような カシスやミネラルが云々といった表現でするように 示してほしい。」とおっしゃったのですが
自然派の味わいを 例えば 色合いは、ガーネットで カシスやなめし皮、ハーブ、エピスの香りがあり 新樽由来のバニラのニュアンスがあり フルボディで 酸は、マイルド。 タンニンは、細かく多く 余韻は、長いといったテイスティングコメントの単語に置き換えて表現することは、難しいです。
例えで書いたワインが、自然派だった場合
色合いは、濁っているとか 香りや味わいにビールのような酵母のニュアンスがあるとか足されるだけの話ですし 単に「自然派っぽい」と書いて終わる場合もあるかもしれません。
それは、カシスを知らなければ カシスのフレーヴァーが、云々と言っても それはそれで 理解できないという事と同じであると思います。
ミネラルも同様です。
カシスや新樽のような言葉みたいに自然派ワインを表現できないから 不満だと言われても
困ってしまいます。
その質問をされた方は、まぁ ちょっと考えすぎですね。
それに自然派が、好きだというのに 他人に味わいの違いを聞かないと理解できないというのは
結構 残念な事かもしれません。
何故 自然派を普通のワインより好きなのか それを想えば 良いだけではないでしょうか。
(化学調味料を使っていない家庭の炒飯が、好きなら 街場の中華屋さんの加化調炒飯と比べて どう好きなのかといったような意味合いです。)
それも適わないのであれば 普通のワインも自然派も味わいが、取れていないではないかと想像しますので あまり考えないで 楽しんだ方がよろしいかと思います。
本来 自然派は、ワイワイ 楽しく飲めば それでいいワインです。
造り手も そんな事を考えてほしいなんて 思っていないと思いますし
あまり意味のない事ですが
味わいに興味を持ってもらう事は、別に悪い訳ではないので
追求をそれぞれしてもらえれば よろしいかと思います。
せっかくなので 追記しますと
「自然派ワインと普通のワインの違いは、何ですか?」と聞くなら こちらが、指定したワインを飲んでもらうぐらいは、してほしいです。
ただ 話だけ聞いても 飲まなきゃ 本質的には わからないと思います。
(話だけ聞いて「なるほど」と帰ってしまう人もいますが ピンポンダッシュに遭った気分です。)
ワイン経験が、少なければ 最低2本 同産地、同品種の普通のワインと自然派ワインを買ってもらうようです。
また 経験上 自然派を手っ取り早く知りたければ 白ワインの方が、理解しやすいと思います。
赤ワインは、ワイン経験の少ない方には 多少判別が、難しく感じるようです。
いくつかの白ワインでナチュラルなワインの感覚をつかんでから 赤へ行った方が、理解度は、早く深まるかもしれません。
コメント
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2013/11/03 22:37 by chuchun@docomo.ne.jp URL 編集
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2013/11/04 00:13 by ろっくすおふ URL 編集