2019/05/13
ドメーヌ・タカヒコ ナナツモリ 2017
先日のGW最終日の試飲会は、過去最高の来場者数になりました。
入場制限も行いましたが、ご参加ありがとうございました。
皆さんが、興味があったのは、ドメーヌ・タカヒコだったと思いますが、他のワインも美味しかったでしょ♪www
世の中には、美味しいワインが沢山あります。
さて この度 総括を書こうと思ったのは、結構現場ならではの ご意見や呟きを聞いたからです。
試飲会時かなり多くの方からナナツモリ 2017よりヨイチ・ノボリ 2017の方が美味しいとお声を聞きました。
うちのお客様なら 「今は、ヨイチ・ノボリの方が美味しい。」と せめて言って欲しかったところですが、単にナナツモリより「ヨイチ・ノボリの方が、美味しい。」というご意見は、言っている意味は解るものの個人的にはちょっと残念でしたかね。
「今は」と添えるのと 何もないのでは大きく意味が違います。
何故なら 明らかにポテンシャルが、違ったからです。
自社畑かどうかは、一先ず置いておいて
ナナツモリは、亜硫酸無添加で買いぶどうのヨイチ・ノボリは、20ppm添加したと案内にありました。
通常 亜硫酸を添加した場合 ワインが締まるので硬く感じるものですが、それでもヨイチ・ノボリが、良かったという反応を聞いて 興味深かったです。
私は、ナナツモリ優勢と感じていたので・・・。
イメージとしては、ファーストアタックの香り、味わいに支配され過ぎなきらいを感じます。
大抵品格が、アタック重視なワインに負けていくよくあるパターンなので 驚きませんが、ちょっと今のナナツモリの状態を褒める人が少なかったというのが、今回ここに書く理由になっています。
前書き長くなりましたが、ここから本番です。。。
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皆さんが、興味あるリリースされたばかりの2017年のドメーヌ・タカヒコの新リリースワインを今年もGWの試飲会で皆さんに試してもらいました。
(私も2017年は、初めて飲みました。)
2017年ヴィンテージは、2015年のキャラクターに似ており熟成に時間がかかるタイプではなく、優等生なイメージです。
直近で言うと ドメーヌ・タカヒコのスペシャリテ 「ナナツモリピノ・ノワール」に関し 2系統のキャラクターに分かれます。
2014年、2016年のリリースしたての状態には、この蔵特有の青さが目立ちます。
ただし、これは2、3年で消えていきます。
なので 熟成が必要なのですが・・・。
はたまた、2015年、そしてこの度、リリースされた2017年は、早い段階(リリース時)から青さを見せていません。
その2015年は、最初の飲み頃を昨年の秋には、向かえており今回リリースされたワインも同じように1年半ぐらいで皆が美味しいという第一段階のレベルに達すると思われます。
先に述べた通り 今 現在の2017年のナナツモリは、残念ながら 先日の試飲会の大方のコメントではヨイチ・ノボリの方が、美味しいと多くの方に言われる状態でした。
「か細い」という事と理解しましたが、瓶熟により横に広がっていく第一段階のピークとそのボディを携え旨味を増しつつ減退していく果実感のバランスの均衡を頂点とする本当の意味でのピークがあって その後枯れていくというのが、想像されるナナツモリの歩みです。 もうちょっと想像力を持って味わいを見た方がよろしいかと思います。
はっきり言って経験以外の何物でもない事なのですが、小言を言われた方が良いレベルの方もいたかもしれません。(^^ゞ
注:通常仕上がった赤ワイン観では、寝かせることにより 屈強なワインが、エレガントなる(柔らかくなる)というイメージですが、ナナツモリは、真逆のベクトルで熟成している気がしています。
SO2を少し手添加した慣行農法のぶどうから造られたヨイチ・ノボリが、無添加の自社畑のピノ・ノワールより開いているように感じたと思った人が多かったのは、事実で それほど 一般消費者は、亜硫酸のニュアンスを気にしていないのかなぁとも思いました。
近年のナナツモリに関して:
2013年までは、飲みたい時に開けたらいいと思います。
悩ましいのは、2014年で私は、飲み頃に入ってきたと思いますが、「入ってきた」というイメージです。
ただ ポイントは、2014年までは、コルクに若干問題があり一生懸命寝かせたのに コルクの不良で残念な結果になる可能性があると認識している必要があります。
経験の浅い人は、コルクによる不良とワインの出来の違いが判らない場合があるかと思います。
「美味しく飲めるのが当たり前と思わないように。」(結構重要ですが 難しい。)
冷静に状態を判断できるワイン飲みになりましょうね。
まともなワイン屋と話して 見地を広げるのもワイン消費者の役目です。
話しが逸れましたが、心配な方は、2015年以降のヴィンテージをお求めになると良いですが、2013年のようなドメーヌ・タカヒコ初期の傑作もあったりします。
「ビビった奴は、貰いが少ない」のもワインの特徴でもあります。
衝撃的なワインは、ある日突然訪れるものです。
(それなりのレベルのワインを飲んでいるというのは、当たり前の話ですが。。。)
2015年のナナツモリは、今年の秋以降に販売する予定ですが、ドメーヌ・タカヒコのワイン販売に関しては、昨年よりこちらから「買いませんか?」という販売方法を取る事にしました。
お客様が、「欲しい」というより当店が、飲んでもらいたい人に販売するという究極の販売方法を選択した次第です。
従いましてお眼鏡ねに叶わない方が、いくら「欲しい」と言っても拒否されると ご理解して頂いていいと思います。
うちは、やっぱり海外のナチュラルワインの同価格帯のピノ・ノワールとナナツモリピノ・ノワールを比べ 日本の誇りと思ってもらえそうな方に衝撃を与える為に ドメーヌ・タカヒコで勝負したいんです。
世界に誇るワインは、世界のワインを知る人でないと 評価できないと思っています。
ドメスティックワインONLYの方は、視野的に問題があると思っており その尊さを理解出来ているか微妙と感じてますので 他所でお求めいただければと思います。
当店は、海外のナチュラルワインを楽しんでいる方に日本ワインの素晴らしさを伝える窓口としての役割を果たしていきたいと思っています。