自然派ワイン特有の”マメ”についての話 Part3

マメが出た時の対応(お願いっと言ってもいいかもしれません)

マメのワインは、飲み頃ではないので 寝かせて欲しい(瓶熟)と言っていました。
また メイエーは、マメになるワインほど 偉大なワインになる可能性が、高いとシュレールのワインを引き合いに出し 若いうちのシュレールのワインは、かなり酷いものがあるが 寝かせて安定してきたものは、素晴らしいと絶賛していました。


そして どの生産者も 我々に これでどうだと 過去マメが、酷かったワインを開けて飲ませてくれた。 
お世辞抜きで良い状態で 美味しかったです。
(彼らが、そういう結果を見せ 相手が、理解できなければ 相手にしないという印象です。)


ロックス・オフでも 今まで常に マメは、瓶熟で取れると言い続けてきましたが
生産者からお墨付き的に示してもらった事は、広く常識として知られることを願わずにはおりません。


そして 誤解なくお伝えしたいことは、早くマメを治す為の予測としては一定の温度に置かないということ。 
メイエーもシュレールも同じような事を言ってました。


あくまでも現状 予測みたいですが 10℃を切るぐらいから 20℃ぐらいの間で緩やかに温度の上下があると瓶内のバクテリアが、活動しやすく マメの解消につながるのではないかと言っていました。
(パトリックは、もう少し高い温度まで自分のワインは、大丈夫と言っていました。)


うちも含め 多くのヴァン・ナチュールを取り扱う業者が、14℃以下の保管をお願いしています。
調子の良いヴァン・ナチュールには、全く関係のない話しで むしろ熱劣化的に悪に感じますが
マメで調子の悪いヴァン・ナチュールには、有効みたいです。
(あくまでも 荒療治的に早く治したい希望がある場合という事です。 低温&定温でも時間をかければ治ります。)


ワインというものは、醗酵中には そこそこの温度が、必要なのですが
出来上がると より温度にナイーヴになります。 
というか ボトリング後 小分けにされた状態でナイーヴになります。


正直 色々生産者を見て回ると おかしなワインをリリースしている生産者は、瓶詰後のワインを置くセラーが、う~んという感じです。

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自然派ワイン特有の”マメ”についての話 Part2

結果 今回のアルザスで”マメ”の話をしたのは 先の2生産者とジャン・ピエール・リエッシュ、ジャン・フランソワ・ガングランジェ(以後ガングランジェ シュレールの従兄弟)の4人となりました。
特にベテランのシュレールとメイエーの話しを中心に回顧していきます。


ちなみに 2年前 ガングランジェ訪問時 彼は、日本人が、言う”マメ”を理解していましたが 他の地域も含め多くの造り手が、この頃 還元と答えており 話が通じず大変でした。
2年経って だいぶ認知された実感ありです。


マメの原因として挙げられた事
ひとつは、バクテリアで 醗酵が、長引いたワインに出る傾向があるとメイエーが、言ってました。
そして もうひとつが、畑の地中の窒素が、少ない可能性は、シュレールとメイエー両者が挙げていました。
補足として シュレールは、2008年頃~2012年の雨の少なさを挙げており この理論が、正しければ 2013年から消える可能性を匂わせる話しをしてくれました。


ちょうどこの頃からシュレールもメイエーもマメなワインを連発することになっている過去の結果を見るとある種の裏付けとも取れます。


真偽は、これから時間をかけて 解明されると思いますが
取り急ぎ ベテラン生産者が、現状 想像できる点という意味で理解してもらえればと思います。


(この話を日本のある生産者に尋ねたところ 窒素と還元とマメの関係みたいなものに ピンとこられたようです。 理系的な理論を持ちあわせていない自分としては なるほどとしか言えないのですが・・・w)


簡単にまとめると 
畑の地中の窒素が少ないと 取れる葡萄も窒素が少なくなる。
そうすると
醗酵中 バクテリアと窒素のバランスが、悪くなり 醗酵もすんなり決まらず 
潜在的に マメっぽいワインになっていくという事のようです。


そして 輸送 今回 リエッシュでピノ・グリ ナチュールが、マメだったけど・・・と報告したら
え そうなの?と 同じものを開けてくれましたが 出されたものは、普通でした。(^^ゞ
彼も輸送で荒れているのかな?と言っていましたが 潜在的に”マメ”っぽくなるワインに輸送は、堪えるようです。 


(感覚的には こういったワインは、比較的早く 1~数か月で マメが取れます。)


追記 シュレールのワインについてですが ある筋から 醸造所が、雰囲気ありすぎというか 汚いという話や大樽の中に入ってちゃんと洗浄してくれる人が、鏡さん脱退以降いないなどが挙げられています。 さすがに デリケートすぎて ここら辺の確認まで出来ませんでした。


送ったワインが、マメであることを知っているか?


ほとんどの生産者が、ん? という反応でした。

ただ 「出るかもな」という感覚は、あるようで
色んな立場のプロが、生産者とディスカッションする事は、大事なのではないかと思いました。



彼らのマメに対する対応
実際 テイスティング能力が、甘い場合 マメに気付かない事があり
生産者リリースベースでは どんどん売れていってしまうそうで 直接 ドメーヌへ出向いて試飲して ネガティヴに感じた時 感じない人に買い負けるといった現象となるようです。


(現地試飲では美味しいという場合もある。 前述したように 日本に持ってきたらおかしくなっていたという事は、多い。)


ということで
生産者側としては 嫌なら買わなくても構わないですよ。という理論のようです。


(ヴァン・ナチュールは、世界的に広まりつつあり 大量生産が難しい為 需要と供給のバランスが崩れ始めている。)


SO2をちょっと足せば ”マメ”は、出ないものであるとわかっているが
それを入れないのが自分たちの造りなので その結果に対しては 寛容でいる事が、本来 ナチュラルなワインを享受することになると思います。 
しかしながら
彼らと話してみると それは、「飲み頃とは言えない状態」であるとも同時に言います。


また 蔵出しリリース時 大丈夫でも 輸送で荒れて マメになるという事も多々あるので
一概に 生産者、インポーターを責めるべきでもないかもしれません。


この事を知ると 非常にデリケートな問題であると 気付いてもらえると思います。
インポーター、酒屋、飲食店、一般消費者に至るまで試飲せず買うことの不安は、付き纏わります。


しかしながら ビビれば 偉大かもしれないワインを買い損じるという世界だということです。


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自然派ワイン特有の”マメ”についての話 Part1

9月頭 アルザスへ生産者を訪ねに行ってきました。
カッコ書き”(....)”がチョイチョイ出てきますが かい潜って読んでいただければ幸いです。


今回 アルザスに行くと決めた時 ブルーノ・シュレール(以後シュレール)とパトリック・メイエー(以後メイエー)の訪問が、OKなら どうしても避けて通れない話題が、通称”マメ” (所謂 ヴァン・ナチュール特有の余韻の味わいが、人を不快にさせる豆や動物性脂のような状態のワイン)になると思っていました。


なんと言っても有名生産者ながら 最近着いたワインが、ヤンチャですから。。。(^^ゞ 


最初に前置きしなくてはならないのは
マメとは何かを説明しないといけませんね。
SO2 酸化防止剤と日本では訳されている亜硫酸(亜硫酸塩、二酸化硫黄)を無添加 もしくは ほぼ無添加に近く造った場合にのみ出る枝豆を始めとする豆のニュアンスや獣(食肉を含む)の脂のようなニュアンス(サラミの脂だけ食べている感じ)が、出ているワインを指して呼んでいます。


また 酵母の味わい、バクテリアなどの菌類を当てはめて話すことが、多いです。


普通の飲食物評価の出来る人だと ワインという記号イコールという発想なら ”マメ”なワインは、美味しくないという感想になります。 
一般的な日本食文化的生活をしている人で これに全く気付かない人は、味覚的に やや問題がありそうに思います。
(ただし 普段から日常的に西洋人的に肉類のテリーヌやリエット、向こうっぽいソーセージやハムを食している人は、気付かない傾向ありです。)


さて
ロックス・オフとしましては マメは、瓶熟で取れると
オープン時より ずーっと言い続けており その事自体が、今回のアルザス訪問で変化したという事は、ありません。
しかしながら テーマ性を持って生産者訪問をした結果 いい勉強になりました。


解りやすい文章をめざしていますので
簡素な部分があるかもしれませんが 寛容にお願いいたします。(^^


まず 彼らに聞きたいことは
”マメ”という状態の認識があるのか?
それから 彼らが、日本に送ったワインのその後の状態を把握しているのか?
認識しているなら その正体は、何か?
以上の確認をしつつ その他 何か補足があれば 聞きたいという感じで臨みました。

Part2へ


~集い場 月地堂の開設のご案内~

今まで 「Fの日」ワインサロンとして活用しておりました場所の正式名称が、「集い場 月地堂」と決まり 
看板が、付きましたので 皆様に ご案内いたします。

意外と知られていない事ですが・・・
「Fの日」ワインサロンは、店の名前でなく イベント名です。(^^

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集い場 月地堂とは
ロックス・オフの
コミュニケーションサロンの名称です。

「Fの日」ワインサロンは、
予約制 不定期開催中♪

ランチ月地堂は、
10月8日(水)よりスタート予定。







スクールや講習会なども こちらを活用していきます。 
また貸しスペースとしてもご利用いただけます。

~デイリーワイン試飲イベント~
10月5日(日) 15時~19時
約30種類のデイリーワインをご用意します。
要予約 入場料制 1,500円(税込) 容量制限有りのフリーテイスティングです。 

定員に達し次第締め切り
お問い合わせは、ロックス・オフまで。


集い場 月地堂
251-0055 藤沢市南藤沢20-23 5階
0466-50-6020 
(10月8日以降 ランチ営業時間のみ対応 それ以外の時間は、ロックス・オフ0466-24-0745まで)

プロフィール

rocksofffujisawa

Author:rocksofffujisawa
湘南 藤沢のワインショップ
ロックス・オフです。

藤沢駅徒歩8~9分 江ノ電石上駅から1分のところでやってます。

2007年6月にナチュラルワイン(自然派ワイン)広める為に独立。

所謂 普通のワインやナチュラルじゃないオーガニックワインも扱っており 広くワインの普及に努めています。

ホームページ:
http://rocks-off.ocnk.net

facebook:
https://www.facebook.com/rocks.off.fujisawa/

instagram:
アカウント rocksoff_yasu

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